Solid State Amplifier (その1)を修理しました

初期型のアンプです。次のような問題がありました。

  • 10分間通電していると右側の音が出なくなる
  • 電源のインレットがアース無しの2ピン
  • ガリオーム・スイッチの接触不良多数

何せ古い機種で、ネットを調べても回路図が手に入りませんでした。仕方なく実機を調べて回路図を起こしました。

この機種は真空管からトランジスタへの橋渡しとなる過渡期の製品です。配線の中継にラグ版が使われたり、線材は単線で半田の熱で簡単に溶ける被覆が使われたりしています。性能の良いPNPトランジスタがまだ入手困難な時で、NPNトランジスタを用いたその当時最新の回路構成が採用されています。

修理とはいえ古い部品は入手不可能です。以下のように修理しました。

  • 問題を起こしているトランジスタを2SC1815に交換する
  • 音に関係するコンデンサーを新品と交換する
  • 容量抜けのコンデンサーを交換する
  • 接触不良は接点復活材で対応する
  • 磨くことのできる端子は磨く

修理後は音が出なくなる問題は解決しました。ガリオームについては多少残ってしまいました。

PHONOアンプについては動作未確認です。